千島列島に沿って流れる親潮(千島海流)は、栄養塩に富み、豊かな水産資源をもたらします。その栄養塩の濃度は黒潮の少なくとも5〜10倍と言われ、この親潮と黒潮がぶつかる根釧の海域は世界三大漁業の一つに含まれます。
また、アムール川から流れ着く流氷は、海の生物にさまざまな恵みを与えています。流氷はたくさんのプランクトンを運びます。流氷が接岸する海底を削ることで水産資源も失われますが、雑藻も取り除かれることによって、有用な昆布などの海藻の新たな芽吹きを生む側面もあります。
根釧地域の豊かな海産物の多くは、さまざまな自然環境が折り重なってできています。